病院の受付で、お財布を開いて「あっ、マイナ保険証を忘れた…」。
今日は全額払うの? 診てもらえないの? あとでお金は返ってくる?
まず、慌てなくて大丈夫です。
私は病院の受付で20年働いていますが、いつも通っている病院なら、病院側で保険の確認ができることが多いもの。忘れても、いつも通りの負担で受診できる場合が多いんです。
ちなみに、忘れて来る方は多くありません。マイナ保険証になってからは、むしろ減りました。窓口で実際にどう対応しているのか、順番にお話しします。
いつもの病院なら、病院側で確認できることが多い
今の病院の多くは、「オンライン資格確認」という仕組みで、患者さんがどの健康保険に入っているかを確かめています。
私の勤務先では、いつも来院している患者さんがマイナ保険証を忘れたときは、この仕組みで病院側から資格を確認しています。
これを知らない患者さんは、とても多いです。いつもの病院なら、まず受付で「忘れました」と伝えてもらえれば大丈夫です。
厚生労働省の案内でも、再診で病院が必要な情報を把握している場合は、職員が口頭で確認する形になっています。
初めての病院では、いったん全額のことも
一方で、初めて行く病院は、病院側にあなたの情報がありません。
私の勤務先では、初診の患者さんが忘れた場合、いったん全額(10割)をお支払いいただいています。
ただ、これは病院によって対応が違うところ。厚生労働省の案内では、初診で資格の確認ができないときに「被保険者資格申立書」という書類を書けば、いつも通りの負担で受診できる方法も示されています。初めての病院で忘れたら、受付でどうなるか聞いてみてください。
全額払っても、あとで返ってきます
いったん全額を払っても、あとでマイナ保険証を持ってくれば、私の勤務先では差額をお返ししています。期限は決めていません。翌月の途中に持ってこられた方にも、お返ししています。
ただ、窓口の本音を言えば、できれば同じ月のうち。遅くても翌月のはじめまでに持ってきてもらえると助かります。
病院は、毎月の診療分を翌月10日までに健康保険へ請求するからです。その前に保険の情報がそろっていると、手続きがスムーズに進みます。
スマホのマイナポータル画面は手がかりになる
カードの原本がないときや、資格の確認がうまくできないとき、マイナポータルの画面を見せてもらったことがあります。以前は、保険証を撮った写真を見せてくださる方もいました。どの保険に入っているかが分かると、窓口での確認の手がかりになります。
なお、紙の健康保険証は2025年12月1日で、すべて有効期限が切れています。今は「マイナ保険証」か「資格確認書」での受診です。
マイナ保険証を持って行ったのに、読み取りがうまくいかないこともあります。そのときは、マイナンバーカードと一緒にマイナポータルの資格情報の画面(またはダウンロードしたPDF)か「資格情報のお知らせ」を見せれば、いつも通りの負担で受診できると厚生労働省が案内しています。
転職で保険が変わったのに、情報が古いとき
窓口でときどきあるのが、このケースです。
職場が変わって健康保険が切り替わっているはずなのに、マイナ保険証で確認すると、前の保険の情報のまま出てくる。新しい保険の情報がシステムに反映されるまでには、少し時間がかかるからです。
そんなときも、自費(全額)扱いにはなりません。前の保険の情報で、いつも通りの負担割合で受診できます。安心してください。
まとめ|忘れても、慌てないで大丈夫です
いつもの病院なら、病院側で確認できることが多い。初めての病院でいったん全額になっても、あとでマイナ保険証を持っていけば返ってきます。
今日やるとしたら、ひとつだけ。忘れたことに気づいたら、受付で正直に「忘れました」と伝えてください。あとは窓口で確認します。
全額を払った日は、同じ月のうちにマイナ保険証を持っていく。それだけで、お金はちゃんと戻ってきます。
受付で出る「同意しますか」の画面が気になる方は、マイナ保険証の「同意しますか」は押していい?もどうぞ。
※忘れたときの対応は医療機関によって異なります。ここに書いたのは私の勤務先の例です。制度の内容は2026年10月時点(厚生労働省「マイナンバーカードの健康保険証利用についてよくある質問」)のものです。
