この記事を書いた人
とみい

・医療事務歴19年の40代主婦。

・子育て・仕事・家事のバランスに奮闘中。

・「子どもにおかえりを言えるママになりたい」が目標。

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・家計の見直しや資産形成を、リアルな実体験で発信中。

・固定費の節約、保険の見直し、住宅ローン借り換えなどで将来不安を解消。

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高額療養費制度を知っていますか?医療事務19年の私が窓口で見てきた「知らないと損」な話

家計管理

「もし明日、家族が入院したら…医療費っていくらかかるんだろう」

そんな不安、ありませんか?

実は、日本にはどんなに医療費がかかっても、1か月の自己負担に「上限」がある制度があります。それが高額療養費制度です。

私は医療事務として19年、病院の窓口に立ってきました。そこで何度も見てきたのが、この制度を知らないまま、高額な医療費を前に不安そうにしている患者さんの姿です。

今日は、窓口の「中の人」だった私が、この制度のしくみと、知らないとどうなるのか、そして我が家の実体験まで、やさしくお話しします。

高額療養費制度とは|医療費の自己負担には「上限」がある

高額療養費制度は、1か月(1日〜末日)の医療費の自己負担が上限額を超えたら、超えた分が戻ってくる制度です。会社員でも自営業でも、公的な健康保険に入っている人なら誰でも対象です。

上限額は年収によって「区分ア〜オ」の5段階に分かれています(69歳以下の場合)。そして大事なお知らせ——2026年8月から、この上限額が引き上げられます。新旧両方をまとめました。

区分年収の目安〜2026年7月2026年8月〜
約1,160万円〜252,600円+α270,300円+α
約770万〜1,160万円167,400円+α179,100円+α
約370万〜770万円80,100円+α85,800円+α
〜約370万円57,600円61,500円
住民税非課税35,400円36,900円

たとえば手術や入院で医療費が100万円かかっても、3割負担の30万円を全部払うわけではなく、多くの家庭(区分ウ)では月8万円台が上限になります。「+α」は医療費に応じて少し上乗せされる分ですが、大きくは変わりません。
なお、2027年8月にはさらに区分が細かく(5→13区分)なる予定で、制度の見直しが続いています。この記事の金額は2026年7月時点のもの。実際に使うときは、必ず公式サイトやご加入の健康保険で最新額をご確認くださいね。

▶ 出典:厚生労働省「高額療養費制度を利用される皆さまへ」

窓口で見てきた「知っている人」と「知らない人」の差

ここからは、医療事務としての正直な話です。

マイナ保険証が使われる前の時代、窓口の支払いを最初から上限額までにするには、「限度額適用認定証」を自分で事前に手続きして準備しておく必要がありました。

これを知っていて準備してきた方は、最初から上限額の支払いだけでOK。でも、知らずに準備していない方は、いったん高額な医療費を窓口で支払うことになっていました。

もちろん、領収書があれば後から申請して払い戻しを受けられます。でも、払い戻しまでには時間がかかるんです。数十万円を立て替えたまま何か月も待つのは、家計にとって大きな負担ですよね。

同じ医療を受けているのに、「制度を知っているかどうか」だけで、窓口での負担がまったく違う——それを、私は何年も見てきました。

今は「マイナ保険証」でぐっとラクになりました

これは声を大にして言いたい、うれしい変化です。

今はマイナンバーカードの保険証(マイナ保険証)で受付すれば、その場で限度額の情報が確認できるようになりました。事前の認定証の手続きがなくても、窓口の支払いは最初から上限額までで済みます(本人が情報提供に同意した場合)。

「手続きを知っている人だけが得をする」時代から、「誰でも自動的に守られる」時代へ。窓口にいた人間として、これは本当に良い変化だと感じています。

【実話】我が子の入院で、窓口で10万円近く払った話

実は我が家も、この制度に助けられた経験があります。

我が子が入院したときのこと。当時はまだ子どもの医療費も窓口で支払う時代で(今は多くの自治体で子どもの医療費は無料になりましたね)、窓口で10万円近くを支払いました

当時の子ども医療費助成は「月2,000円を超えた分は戻ってくる」という制度。だから当然そこから戻ると思っていたら——窓口で言われたのは「高額療養費制度のほうが優先です」という一言でした。

結局、払いすぎた分はまず高額療養費制度から払い戻され、残りが子ども医療費助成から戻ってくる、という2段階に。医療事務の私でも「制度には優先順位があるのか」と戸惑ったのを覚えています。

※当時と今では制度が変わっている部分もあります。それでもお伝えしたいのは、公的な制度は複数が組み合わさっていて、知らないと戸惑うということ。だからこそ、基本の「高額療養費制度」だけでも知っておく価値があるんです。

知っておきたい注意点

  • 対象外のものがある…差額ベッド代・入院中の食事代・先進医療の技術料などは対象外です
  • 「月ごと」で計算される…月をまたぐ入院は、それぞれの月で計算されます
  • 申請先は「加入している健康保険」…協会けんぽ・健康保険組合・国民健康保険など、保険証の発行元です
  • 申請には期限がある…払い戻しの申請は診療月の翌月から2年以内です

この制度を知ると、民間の医療保険の見方が変わる

「医療費が怖いから」と手厚い医療保険に入っている方は多いと思います。でも、自己負担には上限があると知ると、必要な保障の量は変わってきませんか?

我が家は「公的保障で足りない分だけ民間保険で備える」という考え方に変えて、保険料を年間30万円以上減らせました。詳しくはこちらの記事にまとめています。

まとめ|「知っているだけ」で守られる制度

高額療養費制度は、申請すれば誰でも使える、いちばん身近な公的保障です。

難しいことを覚えなくて大丈夫。今日はこれだけ持ち帰ってください。

「医療費の自己負担には、月の上限がある。マイナ保険証なら、窓口でそのまま適用される」

いざというとき、この一行があなたとご家族の家計を守ってくれますように。

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