この記事を書いた人
とみい

・医療事務歴20年の40代主婦。

・子育て・仕事・家事のバランスに奮闘中。

・「子どもにおかえりを言えるママになりたい」が目標。

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子どもの医療費は無料じゃない?入院で知った「高額療養費が先」という落とし穴

家計管理

「子どもの医療費って、無料ですよね?」

病院の窓口で、本当によく聞かれる質問です。医療事務として20年、その答えはいつも同じでした。

半分は正解で、半分は違います。

制度のしくみは、仕事柄よく知っているつもりでした。でも、自分の子どもが入院したとき、知らなかったことが一つありました。

それは「子ども医療費の助成より、先に高額療養費の手続きが必要になることがある」という話です。今日はその体験を書きます。

娘の入院、退院時の支払いは10万円近くでした

長女が10日ほど入院したときのことです。

退院前に概算は聞いていたので、お金は用意していました。それでも実際に会計で提示されると、「高いな」というのが正直な印象でした。

当時の鹿児島市は、いったん窓口で支払って、あとから助成を受けるしくみでした。市の案内には「保険診療による一部負担金の額から1か月につき2千円を差し引いた額を助成します」とあります。

つまり、月2,000円を超えた分はあとで戻ってくる。それは分かっていました。

それでも、いったん10万円を準備しなければならないのは、やっぱり大変です。子どもの入院は突然ですし、付き添いで仕事も休んでいます。そこに現金の工面が乗ってくる。

※このしくみは鹿児島市「【令和7年3月診療分まで】こども医療費助成制度」によるもので、令和7年(2025年)3月診療分までの取り扱いです。

【本題】子ども医療費より、高額療養費が先でした

ここからが、私が知らなかった部分です。

退院後、子ども医療費の助成を申請しようとしたところ、「先に高額療養費の申請をしてください」という連絡が来ました。

正直、驚きました。高額療養費を使うつもりは、まったくなかったからです。子ども医療費で戻ってくるのだから、それで終わりだと思っていました。

でも、しくみ上そうはならないんです。

子ども医療費の助成は、健康保険から出るお金(高額療養費や付加給付金)を差し引いたあとの、残りを助成する形になっています。だから先に健康保険側の手続きを終わらせないと、自治体の助成額が確定しない

結果、こうなりました。

  • 使うつもりのなかった高額療養費の申請書類を準備する
  • 役所に出向く
  • そのうえで、子ども医療費の助成を申請する
  • お金が戻ってくるまで、数か月かかった

医療事務として制度は知っていましたが、「どちらが先か」という順番までは分かっていませんでした。窓口では患者さんに説明する立場なのに、自分の番になって初めてつまずいたんです。

鹿児島市「こども医療費助成制度」では、高額療養費や付加給付金は助成の対象外と案内されています(2026年8月時点)。取り扱いは自治体や加入している健康保険によって異なります。

いまの鹿児島市は「窓口で払わない」方式になりました

その後、制度が変わりました。

いまは県内の医療機関の窓口で受給者証を提示すれば、保険適用分の窓口負担はありません。対象は中学3年生まで(市町村民税非課税世帯は18歳に達する日以後の最初の3月31日まで)です。

あのとき10万円を用意した身としては、いま子育てをしている方がうらやましくもあります。でも、これは確実に良い変更です。

制度は自治体によって内容が異なり、変更されることもあります。お住まいの市区町村のページで必ず確認してください。

それでも「無料にならないもの」があります

子ども医療費の助成は「保険が使える診療」に対するものです。だから、次のようなものは対象外になります。

  • 健康診断
  • 予防接種
  • 薬の容器代
  • 保険適用外の診療
  • 選定療養費(紹介状なしで大きな病院にかかったときの追加料金など)
  • 入院時の食事代やベッド代

窓口で「無料じゃないんですか?」と驚かれることが多いのは、予防接種と健診、それから診断書などの文書料です。

診断書は保険が使えないので、助成の対象になりません。保険会社に出す診断書、学校に出す証明書。どれも実費です。

入院したときの食事代やベッド代も同じ。治療そのものは助成されても、食事代は自己負担です。入院=すべて無料、ではありません。

県外の病院にかかったときは、いったん払います

窓口負担がなくなるのは県内の医療機関での話です。県外で受診したときや補装具をつくったときは、いったん自分で支払って、あとから申請する形になります。

帰省先で子どもが熱を出した、旅行先で怪我をした。そういうときは、その場では普通に支払うことになります。

だから我が家は、すぐ動かせるお金を置いています

あの入院で分かったのは、制度が手厚くても「立て替える期間」があるということでした。

我が家の場合、戻ってくるまで数か月。その間、10万円は出ていったままです。

だから突発的な出費のために、毎月お金を先に取り分けるようにしました。やり方は【特別費】月3万円の先取りに書いています。

大人の医療費の上限については高額療養費制度にまとめました。医療保険をどう考えるかは医療保険は本当にいらない?もどうぞ。

まとめ|確認するのは「窓口で払うのか」と「順番」

子どもの医療費は、たしかに手厚く助成されています。ありがたい制度です。

でも「無料」の中身は、自治体によっても時期によっても違います。そして、いざ使うときには手続きの順番でつまずくことがあります。医療事務の私でもそうでした。

今日やるとしたら、ひとつだけ。お住まいの市区町村のページで「こども医療費助成」を検索して、窓口で払う方式かどうかを見てみてください。

もし「いったん払う」方式なら、入院したときにまとまった現金が要ります。それが分かっているだけで、備え方が変わります。

※この記事は医療事務としての経験と我が家の体験にもとづくものです。助成の内容・対象年齢・支払い方式・他制度との優先関係は自治体や加入している健康保険によって異なり、変更されることもあります。必ず最新の案内をご確認ください。

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